未来山脈社の紹介

現代口語短歌誌と銘打っていますが、全国唯一の口語自由律月刊誌です。口語であれば定型歌も投稿できます。1949年に宮崎信義が関西で興した「新短歌」がルーツ。1964年当時学生だった光本恵子は口語自由律に惹かれて入会、のちに諏訪で「未来山脈」を創刊、2002(平成14)年に宮崎の「新短歌」が「未来山脈」と合併。石川啄木、土岐善麿、前田夕暮、石原純、清水信、逗子八郎など、遡れば明治から昭和まで新しい短歌の道を求めて多くの歌人が切磋琢磨した道程が詰まった結社です。最近は「言葉咲かせて花になる」や「幻想家族」など、若い会員が次々と歌集を出しています。

ガラス一面のさくらの花 3Dのまま内なる方へ咲き誇る   藤森あゆ美

連載記事に、真篠未成「金子きみ草の目線・魂のうた」、中西まさこ「新短歌を読む」、木村美映「評伝原三千代」、貝沼正子「光本恵子の歌とエッセイ」など。「学生のうた」欄には十代や二十代のみずみずしい自由律が並びます。

おばあちゃんとチョコと散歩 橋の上から見下ろすと魚がいっぱい   下沢統馬

高く遠く伸ばした僕の腕はいま帆を張るためにある-夏が来る   金澤和剛

夏の全国大会と冬の京都歌会のほか、とてもカジュアルな雰囲気の東京や大阪、鳥取の他、諏訪地方では多数の歌会が定期的に開かれております。