逃げて下さい

一日の元旦、家が揺れている。また眩暈がひどい。
それにしても強い揺れ。電気の傘が大きく揺れている。ああ地震だ。慌ててテレビをつける。そんな一人居の我が家の状態で感じた地震でした。NHKテレビでは、女性アナウンサーが切羽詰まった声で「逃げてください。海から遠ざかってください。少しでも高台に」と、叫んでいる。
新年早々の大地震。
さらに二日は飛行機事故と、不安な年明けです。石川県の人やその周辺の人々、この寒さの中、災害に合われた人のこと、まだ家の下敷きになっているかもしれない人、何とか助けてください。
ほんとうに何が起こるやらわからない、今の地球の状態です。この天災ばかりか、あちこちでは、人がまさに人災も激しい今の世のなか。

諏訪湖を散歩すれば、アオサギがたじろぎもせず、一点の水面を見つめています。犬を連れた私の気配や足音にも動じず、ひたすら湖を見つめている。その鳥の真剣なまなざし。いちずなまなざしと姿。その姿をほれほれ見つめている私。
すると、さっと長い首がするする出たと思うと、木にぐいっと首を入れた、その瞬間、口には魚を捕って、そのまま飛びたつアオサギ。何と早業。わたしもその精神と早業を学びたいと思う。

しかし実際の私はのろのろ歩き、先に行く犬の方が「おかあさん、だいじょうぶ、もっとさっさ と歩けないの」心配顔でのぞきこむ。この犬だって十四歳にもなるが、よく吠え、噛みつき、マイペースに歩く姿は、私に似ているかも。
何が起こるかわからない世の中。
生きていることに感謝し、生きつづける限り、歌を詠みつづけることができますように。

・白い波つぎつぎ押し寄せ突き当たり濁流となって街を呑む

・流れ込む襲いくる白い波 ゴジラより恐ろしい海の怪物

・海上の船は陸に乗り上げられ、海では船が転覆