あ・ら・か・る・と -会員のうた- (未来山脈第299号より)

昭和42年に出会った 熱海と東京を行ったり来たりの九十歳の染友

茨城で三百年続いた藍屋さんと出会い細々と型染を県展に出す

及川 かずえ

 

冬の夜 手を伸ばすとなんでもなく届く部屋の私の居場所が温かい

鈴木 養子

 

クラブ活動や研究サークルで気心を知り付き合いつづく長い人生

宮坂 きみゑ

 

年寄りの暮らしやすい街を目指して絆を結ぶ 蝋梅の黄は満開

角田 次代

 

十五人の身の上には立ち入らず でも支え合える仲間だ

東山 えい子

 

無骨な冬の手がアイロンの重さを思い出した 伸ばせない皺もある

三好 春冥

 

つぶやきは歌で つぶやきは祈りで人に語らぬ私のツイッター

上村 茗